サンパウロ
■1931年の満州事変から太平洋戦争、そして終戦。この間に、国策と称し多くの日本人が、満州に開拓民として渡った。
戦後60年以上たった今も、「満州」についての全容はいまだ明らかにされていない。そこにあった悲劇を知る体験者も、いまや高齢化して、当時を語り継ぐ灯も消えようとしている。
沈黙に隠された歴史の真実に迫るべく、著者は、実際の体験者を各地に訪ね歩き、その血を吐くよう生の声を聞く。抗うことの出来ない軍国主義のうねりに押し流されて、異国の地に果てた犠牲者の祈りが、本書を通して平和を訴えかけてくる。
本書は、「満蒙開拓団」の悲しい歴史を訪ねた記録である。
著者・訳者など:田淵美恵子
ISBN:978-4-80563617-6
JAN:9789780000000