出版社・製造元:いのちのことば社・フォレストブックス
日本の教科書にも掲載された「焼き場に立つ少年」をはじめ、終戦直後の広島・長崎を撮影した元米従軍カメラマン、ジョー・オダネルの生涯、反戦・反核活動を、その妻・坂井貴美子氏が綴る。オダネル氏が、40年もの長きにわたり封印してきた写真をこの世に出したのは、あるキリスト像との出合いがきっかけだった。人生を見守る神の導きと米国人としての後悔、日本人への共感に突き動かされた足跡をたどる。
目次
はじめに
第一章 一九四五年、広島・長崎へ
第二章 写真展への道のり
Photo Album 焼け跡の隣人
第三章 活動への圧力と新展開
第四章 夫婦として、同志として
第五章 別離、そして再会への希望
あとがき
著者・訳者など:写真:ジョー・オダネル、編著:坂井貴美子
ページ数:190頁
判型:A5判
ISBN:978-4-264-03387-5
ジョー・オダネル Joe O'donnell
1922年、米ペンシルベニア州ジョーンズタウンに生まれる。1941年、米軍の海兵隊に志願。現像・撮影の訓練を受け1945年、占領軍のカメラマンとして来日。広島、長崎をはじめ各地の空襲による被災状況を記録。1946年、帰国後除隊。1949年、アメリカ情報局に籍を置き、ホワイトハウス付きのカメラマンとして勤務。4代の大統領に仕える。1968年退職。1989年、「Once」との出合いにより、反戦・反核の活動を展開していくことを決意。日米はじめ世界中で写真展・講演会を開催する。2007年8月9日、85歳で死去。
坂井貴美子 Kimiko Sakai
1960年、福島県会津若松市生まれ。1993年、若松栄町教会で開催された写真展でジョー・オダネルと出会う。1995年に渡米し、1997年にジョーと結婚。2007年に死別。現在は芸術の世界で仕事をしつつ、夫の遺志を継いで各地で写真展を開催している。
God's Lens: Legacy of a US Marine War Photographer
(Kamisama no Faindah)
Kimiko Sakai, Joe O'Donnell, photos
Joe O’Donnell (Joseph Roger O’Donnell), (1922- 2007), was "an American photographer who documented the effects of the nuclear bombing in 1945 of the Japanese cities of Hiroshima and Nagasaki in images that conveyed the widespread devastation." (Britannica) After the war he worked for the US Information Agency and photographed US presidents. This book is written by his Japanese wife, herself an artist, who shares his faith and his photos. It was during a recovery of his faith while at a spiritual retreat that Joe saw a sculpture entitled "ONCE" of a man on a cross with burned skin that was made to honor the victims of the atomic blasts of Hiroshima and Nagasaki. Joe then remembered his photos that he had locked in a trunk and decided God wanted him to use them to urge we never use nuclear weapons again. Forest Books. A5 size, 192 pp.