女子パウロ会
謎めいたイメージとシンボルに満ちた黙示録は、
恐怖の終末を告げる予言書ではなく
希望に満ちた慰めの書である。
現代聖書学から解き明かした書。
文学類型や著者、年代などをはじめとして、
よく利用されるシンボルの意味や、
旧約聖書との関連などを丁寧に説明し、
ヨハネの執筆意図を読みとるように勧めています。
ヨハネは歴史を神の視点から読むということがどんなに大切かを確信していて、
読者であるわたしたちが、それを参考に自分たちの歴史にあてはめ、
神から何を期待されているか悟るように、といいたいのです。
最後の部分でヨハネは、新しいエルサレムという姿で、
救いの歴史の完成の次元をかいま見せ、
そこにたどりつくよう信徒の自覚をうながしています。
『ヨハネの黙示録』は、ハルマゲドンや、
666という数字とかの誤解で語られるような、
おどろおどろしい終末の恐怖を描くのではなく、
本当に、希望に満ちた預言の書です。
聖書をもっと詳しく研究したい方には、ぜひお勧めしたい1冊です。
著者・訳者など:今道瑤子
ISBN:978-4-78960822-0
ヨハネノモクシロクヲヨム