日本キリスト教団
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2020年4月より、NHK「こころの時代」で「コヘレトの言葉」の講師を務める著者が書き下ろす、渾身のコヘレト書注解。
「すべては空しい」という言葉によって、そして一貫して「死」が語られることによって、厭世的・虚無的な文書であると思われがちのコヘレト書。しかし、コヘレトが述べたかったのは、「来世を考えるよりも、ほんの束の間であるこの生を生き抜け」ということであった。黙示思想がコヘレト書に与えた影響を探究し、「コヘレト書は、黙示思想へのアンチテーゼである」という立場から解釈を試みることで、コヘレト書に新たな輝きを与える一冊。
【目次】
緒 論
書名と位置づけ
構成と統一性
著者および編集の問題
成立年代と時代背景
思想的特徴と神学的・聖書学的諸問題
反黙示思想の書としてのコヘレト書
本注解でコヘレト書をどう解釈するか
トピック
1 ウィットレイの成立年代下限説をめぐって
2 日本のコヘレト研究について
注 解
表題、標語、詩文(1:1–11)
独白―王の企て(1:12–2:26)
1:12–18 知者としての王の企て
2:1–11 富者としての王の企て
2:12–21 王の後継者への疑念
2:22–26 王の企ての結び
決定と不可知―時の詩文(3:1–17)
死の宿命(3:18–22)
太陽の下での虐げ(4:1–5:19)
4:1–3 太陽の下での虐げ
4:4–12 社会的領域での望ましい態度
4:13–16 政治的領域での望ましい態度
4:17–5:6 祭儀的領域での望ましい態度
5:7–16 太陽の下/地上での虐げ
5:17–19 結論
太陽の下での不幸(6:1–8:17)
6:1–9 太陽の下での不幸
6:10–12 「問い」と「答え」の確認
7:1–22 黙示批判1. 歴史認識
7:23–29 黙示批判2. 謎解き
8:1–8 黙示批判3. 解釈
8:9–14 太陽の下での災い
8:15 結論
8:16–17 「答え」
死の宿命(9:1–6)
対話(9:7–10)
決定と不可知―時と偶然(9:11–12)
時代への発言(9:13–10:20)
決定と不可知(11:1–6)
対話(11:7–12:2前半)
詩文(12:2後半–7)
標語、後書き(12:8–14)
あとがき
参考文献
著者・訳者など:小友聡 著
ISBN:978-4-81841057-2
JAN:9789780000000