出版社・製造元:新教出版社
子どもを殺せとか、ムリでしょ!
旧約聖書には、神が横暴で残酷で好戦的だという印象を与える記述が少なくない。アブラハムに愛息イサクを捧げよと命じるなんて、たとえ試みだとしても、あんまりではないか。そんな箇所をどう解釈すべきなのか? 多くの人が疑問を抱くテキストを旧約聖書学の第一人者が取り上げ、それらの表現の意味と理由を考察し、神の真の「人柄」に迫った、目からウロコの異色の書。
【目次】
日本語版への序文
序 論 人間に挑みかかる旧約聖書の神
第一章 神は男性か
第二章 神は残忍か
第三章 神は好戦的な暴君か
第四章 独善的な神の前に人間は罪人に過ぎないのか
第五章 神は暴力と復讐の神なのか
第六章 神は理解可能か
【著者について】
トーマス・レーマー(Thomas Römer)
1955年、ドイツ・マンハイム生まれ。1984〜1993年、ジュネーヴ大学講師、准教授(ヘブライ語およびヘブライ語聖書担当)。1993〜2020年、ローザンヌ大学神学・宗教学部教授。2008年よりコレージュ・ド・フランス教授、「聖書とその文脈」講座主任。現在は学長も務める。著書多数。日本語訳に『申命記史書――旧約聖書の歴史書の成立』(日本キリスト教団出版局、2008年)、『モーセの生涯』(「知の再発見」双書、創元社、2003年)、『100語でわかる旧約聖書』(文庫クセジュ、白水社、2021年)。
【訳者】
白田浩一(はくた・こういち)
1977年、茨城県下館市(現・筑西市)生まれ。国際基督教大学教養学部人文科学科卒業、同大学大学院中退。現在出版社勤務。
著者・訳者など:トーマス・レーマー/著 白田浩一/訳
判型:四六判
ページ数:250ページ
ISBN:978-4-40011908-1