出版社・製造元:小学館
人間の強さと脆さ、愛憎、生と死を透徹した視点から描き続けた作者の、創作活動最盛期の傑作短編を4編収録。作品の根底に流れる人間への厳しくもやさしい視線は没後10年を経て今も読む者の心をとらえて放さない。
平穏な家庭に忍び込んでくる死の影を背負った女の息遣いに、家族の信頼と幸福がもろくも崩れ去っていく姿を描いた表題作『死の彼方までも』の他に、『赤い帽子』『足跡の消えた女』『逃亡』を収録。作家活動の最盛期にあった作者が、長編執筆のかたわらで、慈むように世に送り出した珠玉のような傑作中短編集。
著者・訳者など:三浦綾子
1922~99年。北海道旭川市生まれ。十三年間の療養生活中に洗礼を受け59年に結婚。64年、朝日新聞の懸賞小説に「氷点」で入選し作家生活に入る。キリスト者のまなざしで「愛とは何か」を問い続けた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
ISBN:978-4-09408426-x
シノカナタマデモ