サンパウロ
原子野に生き残った人々の被爆体験記。
原爆は、一瞬のうちに、すべてを奪い去ってしまった。
残されたものは、灰と、わずかの生き残った者と、そして心の中に深く刻み込まれた「ひび」であった。
生き残った市民一人ひとりは、「私は彼を見殺しにした」、「私は生きるために盗みをした」といった、生涯消えることのない苦しみを背負っていたのだった。
長崎の被爆者たちが、日本と世界の人々に訴える平和への叫びを、みずからも原爆による死を間近にした永井隆が最後の力を振り絞って編集、著作した。
著者・訳者など:
永井 隆
ISBN:4-80569725-3
JAN:9784810000000