いのちのことば社
カイロスブックスシリーズ。
77年前「福音宣教」の名の下、フィリピンに派遣され、ある事件に巻き込まれBC級戦犯となった一人の神学生がいた――戦後、自らの罪を問いつつ、平和と和解を発信し続けた中田善秋。その遺した著作や証言から、日本の教会の戦争責任を見つめる。
目次
はじめに
1 中田善秋(なか だ よし あき)とは誰か
出生から応召まで
当時の日本神学校
召 集
2 フィリピンでの活動
宣撫工作班の活動内容
ゲリラ戦
サンパブロ事件
3 フィリピン戦犯裁判
ラグナ収容所とラグナ信友会
戦犯裁判と獄中書簡
証言と判決
4 スガモプリズン
「信友」の発行
戦犯釈放運動
5 釈放後の信仰生活
あとがき
著者・訳者など:小塩海平
ISBN:978-4-264-04380-5
小塩海平(こしお・かいへい)
1966年6月23日、静岡県浜北市生まれ。 1995年東京農業大学大学院農学研究科博士後期課程修了、農学博士。現在、東京農業大学国際農業開発学科教授。 日本熱帯農業学会評議員、国際東南アジア農学会編集委員長。日本キリスト教会東京告白教会長老。専門分野は熱帯園芸学、植物生理学。 主著:『花粉症と人類』(岩波新書、2021)、『農学と戦争』(足達太郎、藤原辰史との共著、岩波書店、2019)など。訳書:『ディアコニアとは何か』(ヤープ・ファン・クリンケン著、一麦出版社、2003)などがある。