福音館書店
ある日見つけた小さな黒いカエルと、18年ともにくらした記録。
1センチにも満たないその小さなカエルは、次第にわたしに慣れてきて、手からエサを食べるようになります。
ある日、物干し竿の下で見つけた黒いカエル。1センチにも満たないその小さなカエルは、次第にわたしに慣れてきて、手からエサを食べるようになります。虫の食べ方や脱皮、冬眠の様子、生物としての危険を感じ取る能力など、日々生活をともにしながら作者は観察を続け、ユーモアあふれる筆力でその生態を記録していきます。
18年という長い時間とその別れから、犬や猫ばかりでなく、こうした小動物とも心を通わすことができるのだな、ということがしみじみと感じられます。
作者の山内祥子さんは、1999年に「たくさんのふしぎ」で『アマガエルとくらす』という作品を刊行しました。偶然家に飛び込んできて住み着いたアマガエルとの日々を、生物の専門家ではないふつうの生活者の視点からつづったユニークな絵本でした。その23年ぶりの続編にあたるのが、『ヒキガエルとくらす』です。
ヒキガエルはオタマジャクシからかえった当初はアマガエルよりも小さく、6〜7ミリほどしかありません。その頃に山内さんに拾われたヒキガエル、クロちゃんは、山内さん夫妻に見守られ、セミを食べ、ネズミも食べ(!?)、大きく成長していきます。18年という長い時間とその別れから、犬や猫ばかりでなく、こうした小動物とも心を通わすことができるのだな、ということがしみじみと感じられます。
ISBN:2-59232210