いのちのことば社
しばしば個人的な「きよめの体験」として扱われてきたホーリネスを聖書に照らして吟味・再考する。英国・ナザレン神学校の教授たちが共同で聖書的・神学的・教会史的・牧会的に省察した論考を初の邦訳。体験主義の偏りを修正し聖性の豊かさを発見する。下巻では「神が聖であるから あなたがたも聖であれ」とは何を意味するのかを問う。
「聖書的視点」から聖化を取り扱っている点は、本書が繰り返し「あなたがたは聖なる者でなければならない。あなたがたの神、主であるわたしが聖だからである」(レビ記19・2)のことばに立ち返っていることからも顕著である。…神から始めて、神と人との関係へ進み、その上で人との関係を考えている。このようなプロセスをたどることによって、きよめ派教会が陥りがちな神との関係や個人の心のありようのみに焦点を当てた個人主義的聖化や、人間との関係のみに集中した道徳主義的聖化に陥らないようにしつつ、聖書的な聖化を再発見しようとしているのだ。(鎌野直人/解説より)
目次
第1章 ホーリネスと新しい契約
第2章 マタイ福音書「山上の説教」における聖化
第3章 マルコ福音書「弟子となること」と「十字架への道」
第4章 ルカ福音書「イエスと聖霊」
第5章 ヨハネ福音書1「私は彼らの中にあり、あなたは私の中にいる」
第6章 ヨハネ福音書2「真理によって彼らを聖別してください」
第7章 イエスの譬えに見る「恵みと聖化の神」
第8章 使徒の働き1「聖霊を注がれた宣教」の原型
第9章 使徒の働き2「第二の転機」とは何か?
第10章 ローマ書1「解決から窮状へ」
第11章 ローマ書2「罪」という人間の状態
第12章 ローマ書3「義認」と「聖化」
第13章 コリント書1「聖なる者とされた方々へ」
第14章 コリント書2「生活への感染」
第15章 コリント書3「からだのいのち」と「霊的な賜物」
第16章 ガラテヤ書「肉の誘惑」への解毒剤
第17章 エペソ書「世と肉と悪魔」に対抗する
第18章 ピリピ書「聖徒と市民」
第19章 コロサイ書「これらすべての上に、愛を着けなさい」
第20章 第一テサロニケ書「主の来臨のとき責められないように」
第21章 牧会書簡「敬虔なライフスタイル」
第22章 ヘブル書1「キリストの完全」
第23章 へブル書2「完全へと向かう信仰者たち」
第24章 ヘブル書3「神との平和」に生きる
第25章 ペテロ書「少数派の寄留者」へ
第26章 第一ヨハネ書「罪と愛」
付録 なぜ「ホーリネス」は「きよめ」と訳されたのか
金井由嗣
解説 聖書的視点から聖化を再発見する 鎌野直人
著者・訳者など:英国・ナザレン神学校教授陣 著 大頭眞一と焚き火を囲む仲間たち 編
ISBN:978-4-264-04361-4
Re-Minting Christian Holiness, Part 2 New Testament, The Term “Holiness”
(Seika no Saihakken, Ge: Shinyaku, Seika no Yohgo)
Nazarene Theological College Professors
Overflowing with the life of the Lord. The second volume asks what it means to say, "Because God is holy, you also must be holy." “4-6” size, 288 pp. ISBN978-4-264-04361-4 \2,000+