新教出版社
キリスト教の言説史をさかのぼる
聖書のレプラとは何を指していたのか。
この言葉はどのように受容され、
いかなる概念史を形成するに至ったのか。
古代キリスト教文献を中心とする膨大なデータベースから
実証的解明を試みた画期的労作。
【目次より】
第一部 古代ギリシア医学と七十人訳聖書――言説史の背景をめぐって
第1 章 医学文献におけるレプラとエレファンティアシス
第2 章 ヘレニズム期ユダヤ社会における祭祀からの医術の独立の過程
第3 章 レビ記13 章2–46 節の「脱医学化」のための試論
第4 章 七十人訳聖書、新約聖書に見られるレプラの具体例
第二部 レプラ理解の形成と分岐――奇跡の神学をめぐって
第5 章 キリスト教文献におけるレプラとエレファンティアシス
第6 章 5 世紀初頭におけるレプラとエレファンティアシス
第7 章 クリュソストモスとアレキサンドリアのキュリロスにおけるレプラと奇跡の神学
考察および結論
著者・訳者など:堀忠 著
A5判 280ページ
ISBN:978-4-40021335-2
堀忠(ほり・ただし)
1953年神戸市生まれ。1978年大阪市立大学医学部医学科卒業、医師免許取得。2021年まで小児科医師として病院・診療所等で臨床業務に従事。2013年から関西学院大学大学院神学研究科にて歴史神学を専攻。2021年同研究科にて学位(神学博士)取得。2021年から関西学院大学大学院研究科研究員。訳書:W. R. ランバス『医療宣教 二重の任務』(2016年、関西学院大学出版会)。日本キリスト教団神戸栄光教会会員。