新教出版社
ローマ帝国史と心性史から
見えてくるもの
ローマ帝国史と心性史の視点から初期キリスト教史研究の地平を精力的に拡大してきた著者の、研究史的回顧を含む11の論考・講演を収録。
地中海世界に生きた人々の心性、職業労働観、教会の営みなどをめぐり、当時のキリスト教をめぐって多岐にわたる論点が浮かび上がってくるとともに、ここ半世紀の世界的な研究の潮流が浮かびあがり興味尽きない。
【目次より】
第1章 初期キリスト教史研究の軌跡――迫害史から社会史へ
第2章 地中海世界におけるキリスト教徒
第3章 初期キリスト教における信徒の心性と生活
第4章 初期キリスト教における教会間交流
第5章 初期キリスト教における労働と職業
第6章 哲学者とキリスト教徒
第7章 イタリアの初期キリスト教
第8章 煽動家としての司教たち――アタナシオスの場合
第9章 キリスト教徒迫害と奴隷──大迫害史料を中心に
第10章 初期キリスト教の周縁性と多様性
第11章 古代末期ローマ帝国のキリスト教化園
著者・訳者など:松本宣郎 著
四六判 400ページ
ISBN:978-4-40021336-9
松本宣郎(まつもと・のりお)
1944年生まれ。東京大学文学部西洋史学科、同大学院で学ぶ。東北大学教授、宮城学院院長、同理事長、東北学院大学学長、東北学院理事長などを歴任。東北大学名誉教授、東北学院大学名誉教授。
著書『キリスト教徒大迫害の研究』(1991年)、『ガリラヤからローマへ――地中海世界をかえたキリスト教徒』(1994年)、『キリスト教徒が生きたローマ帝国』(2006年)ほか共編著・訳書多数。