出版社・製造元:日本キリスト教団
老いは誰にとっても自分ごと。クリスチャンの精神科医が語る「老いは恵み」。
祝福とは何か。クリスチャンの精神科医がその意味を聖書からひもときつつ、老いの恵みを考える。超高齢社会を直視し死生観にも踏み込みながら、健やかな日々を過ごすコツを伝授。「時を経ても古びないもの、時を超えて新しいもの」をさまざまな側面から提言する。
序章 祝福とは何か
祝福を考える
苦難の意味
第1章 今日の老いの現実
超高齢社会の到来
健康寿命の延伸
病魔と戦災――軛からの解放
祝福を曇らすもの
速すぎる技術の進歩
速すぎた社会の変化
長谷川和夫先生のこと
認知症と信仰
周囲の心得──人として向き合うこと
社会のわきまえ─皆が生きやすいように
第2章 「老い」を見直す世界の流れ
「老い」の二面
流動性知能と結晶性知能
エイジングという発想
離脱から超越へ
エリクソンと統合の季節
映画『野いちご』
ライフサイクルと四季のたとえ
年寄りには簡単なこと
「死生観」の残念な歴史
高齢期と死生観
第3章 老いの日々を健やかに
高齢期のメンタルヘルス
高齢期の妄想
加齢の効用
七〇年目の気づき
睡眠の心得
一日のリズム
自殺とその対策
笑いの効用
聖書とユーモア
高齢期の読書と執筆
第4章 聖書の教えと親の背中
聖書の中の長寿と老い
年長者の思いとレハブアムの蹉跌
高齢者の役割
曾祖父の決断
岳父のこと、母のこと
存命の喜び
孤独――死に至る病
孤独を克服させる力
時を経ても古びないもの、時を超えて新しいもの
老いゆこう、我とともに
著者・訳者など:石丸昌彦
判型:四六判
ページ数:216頁
ISBN:978-4-81841114-2
石丸昌彦(いしまる・まさひこ)
1957年生。愛媛県出身。1979年東京大学法学部卒業。1986年東京医科歯科大学医学部卒業。1994〜97年米国ミズーリ州ワシントン大学精神科留学。1999年東京医科歯科大学難治疾患研究所講師。2000年〜桜美林大学助教授、教授を経て、2008年〜放送大学教授。専攻は精神医学。キリスト教メンタルケアセンター(CMCC)副理事長。日本基督教団柿ノ木坂教会員。