いのちのことば社
閉塞した日本を変えるためにキリスト教が果たす役割は非常に大きい。しかし、そのためには教会が地域との関係を見直す時に来ていることを、原発問題をはじめとした「危機の構造」から提言する。
著者・訳者など:稲垣久和 水山裕文 対談
ページ数:192頁
判型:四六判
ISBN:978-4-264-04456-7
稲垣久和(いながき ひさかず)
1947年生まれ。東京基督教大学名誉教授。1975年東京都立大学大学院博士課程修了(理学博士)。CERN(ジュネーブ欧州共同原子核研究所)研究員を経て哲学・神学に転向する。アムステルダム自由大学哲学部、神学部で研究員、客員教授を経て1990年から東京基督教大学教授を勤め2022年に退職。著書に『宗教と公共哲学』(東京大学出版会、2004年)、『働くことの哲学』(明石書店、2019年)など多数。
水山裕文(みずやま ひろふみ)
1971年生まれ。東京大学経済学部卒業後、1995年、ボストン・コンサルティング・グループに入社。その後、ベンチャーキャピタルを経験して、複数回の起業を行ってきた。国内、海外を含め4回の上場を主導、経験。2022年に東京基督教大学に入学、2023年に東京基督教大学大学院に飛び級で進学。
まえがき 5
序章 11
第一章 日本の「危機の構造」 23
1 文化をどう扱うか 24 / 2「核エネルギーの解放」とは 30 /
3 原発事故ー自然災害か人災か 37
第二章 なぜ神学の課題なのか 55
1 ヒューマニズムとの共闘―共通恩恵論 56 / 2 原爆は悪、平和利用は善か 60 /
3 自然再生エネルギー 77 / 4 日本における神学の必要性 83
第三章 なぜ日本の共同体にキリスト教が必要なのか 105
1 現代日本の風景 106 / 2 教育の崩壊 110 /
3 キリスト教世界観からの日本社会の見方 113
第四章 公共神学の提唱 121
1「神の国」の歴史的背景 122 / 2 新しい教会論 135 /
3 終わりを見すえて 146
第五章 教会が「ここ」にあるとは? 157
1 教会派? 社会派? 160 / 2 若者を受け入れる共同体構想 161 /
3 行政との連携を通じて公共に関わる事例 177 / 4 社会の中でのクリスチャン 179 /
5 教会と公共圏 185
あとがき 187
資料 シンクタンク・公共哲学 設立趣意書 191