出版社・製造元:いのちのことば社・フォレストブックス
近代化の始まった明治時代に、キリスト教伝道も再開された。クリスチャンの中には、起業家も多く生まれ、信仰に根差した経済活動を行い、得られた収益を社会のために還元する例も見られた。本書では、20人以上のクリスチャン経営者の足跡をコンパクトにまとめて紹介。未知の分野を果敢に切り開いた姿は、閉塞してしまった現代に生きる人々に、新たなスタートへの示唆を与えてくれるはずだ。
近代日本の夜明けに、キリスト教の伝道も再開。ここでは、戦前期のクリスチャン経営者を、時代を追って見て行きます。
神は近代の日本の経営という分野でも、実に多彩で魅力的なクリスチャンたちを生み出し、育てられたと感嘆せずにはおれません。
(本文より)
目 次
はじめに
1 岸田吟香、「善」の先駆者
2 津田仙、聖日厳守の農業改革者
3 クリスチャンの「田舎紳士」たち 群馬と岡山を中心に
4 上州のピューリタン湯浅治郎
5 「津軽の産業王」長谷川誠三の敬虔
6 北海道開拓とキリスト教
鈴木清、沢茂吉、志方之善、宇都宮仙太郎、黒沢酉蔵ほか
7 ノリタケの森村市左衛門、晩年の明確な回心と信仰
8 「天を仰いで人を恐れず」三井の女傑・広岡浅子の大志
9 「そろばんを抱いたクリスチャン」ライオンの小林富次郎
10 社内伝道に川合信水を招いたグンゼの波多野鶴吉
11 森永製菓の森永太一郎『キヤラメル王の体験談』は懺悔録
12 中村屋の相馬愛蔵と黒光のキリスト教ヒューマニズム
13 カネボウから政治へ、武藤山治の臨終の洗礼
14 財産を活かす達人、クラボウの大原孫三郎
15 信仰と事業は一つ、白洋舎の五十嵐健治
16 ユニークな経済人伝道者 本間俊平、森本慶三、ヴォーリズ、内山完造
17 渋沢栄一、キリスト教社会事業と国際交流のサポーター
おわりに 戦後の経済人・現代のクリスチャンビジネスパーソン「覚書」
著者・訳者など:山口陽一
ページ数:92頁
判型:B6判
ISBN:978-4-264-04407-9
山口陽一(やまぐち・よういち)
1958年生まれ、東京基督教大学教授・学長(日本キリスト教史、実践神学)、日本同盟基督教団正教師・理事。東京と群馬で牧師を経て2004年から東京基督神学校校長、東京基督教大学大学院委員長を歴任し2018年から現職。編著に『日本開国とプロテスタント宣教150年』(いのちのことば社)、『復刻日本基督一致教会信仰ノ箇条』・『日本キリスト教歴史人名事典』(教文館)など多数。
Modern Era Japan’s Christian Business Pioneers
(Kindai Nihon no Kurisuchan Keieishatachi)
Yohichi Yamaguchi
In the Meiji Era which began the modernization of Japan, Christian evangelism was also revived. Among those who became Christians were many who worked out their faith in roles in society, including entrepreneurs and managers of businesses that were created. This book briefly describes 20 such people who made great contributions to Japanese society. It is an old story but it is still relevant to us today. As we look at these people we should think how we can make a new start in our time. B6 size, 92 pp. ISBN978-4-264-04407-9 \1,000+